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サルコペニアとは?

最近40代、50代の中高年の間では、サルコペニアという言葉が聞かれるようになってきましたが、サルコペニアとは、簡単に言うと加齢などで筋肉量が低下していくことを指します。
つまりサルコペニアは中高年の大敵ということになるのです。
筋肉量が低下することで、基礎代謝も低下し肥満体質が進行し、それによって生活習慣病のリスクも高まり、命を失いかねない危険にもさらされることにもなります。

また加齢がすすむとサルコペニアも進行し、足の筋肉などの低下によって、ちょっとしたことで転びやすくなり骨折の原因にもなります。
また今まで簡単に開けることのできていた瓶の蓋なども、なかなか力が入らず開けられないなど、筋肉低下による不都合やトラブルが起こってきます。
このようにサルコペニアによって起こるいろいろな症状を、サルコペニア症候群と言われているのです。

サルコペニアと肥満について

加齢によって、今までと同じような動きをしていても、体重が増えてきてしまったという人も多いはずです。
これこそが筋肉低下のサルコペニアと深く関わります。

基礎代謝は全体の代謝量の約70%を占めているといわれており、この基礎代謝が筋肉低下によって低下することでグーンと減ってしまうのです。
それによって今までどおりの食事量や運動量を続けていると、どんどん脂肪が体についていきます。

その上、体重が増えると人は動きがより鈍くなり、ますます筋肉は低下し、代謝量も低下するという悪循環に落ちってしまうのです。
そのため中高年になったら体重を落とすのが大変だと言われますが、若い頃以上に基礎代謝も低下してしまっているという原因があるのです。
また肥満によって中高年にとって、特に注意しなければならない内臓脂肪が増えていきます。

内臓脂肪が増えることで動脈硬化、心筋梗塞や脳梗塞などの命にかかわる疾患につながったり、糖尿病などの原因にもなるのです。
このようなことがないように、今までとほとんど変わらない生活をしているのに体重が増えてきたと感じたら、このサルコペニアを疑って、脂肪に変わらず筋肉をつけるための食生活と適度な毎日の運動、そして減量に心掛けるようにしましょう。

サルコペニアは改善とともに予防も重要

体重が増えてきて、若い頃より体重が増えてきたなと感じだしたときには、数ヶ月~数年かけてじわじわとサルコペニアが進行してきた結果です。
そのため気づいたときには、もうだいぶサルコペニアが進行していると考えられます。
もちろん気づいたときからでも、すぐに改善を考えることがとても重要ですが、サルコペニアが進行しないように予防することもそれ以上に大切です。

予防としてはタンパク質などをしっかり摂り、糖質を減らすなどの食生活を心掛けます。
また毎日運動を欠かさず行うようにして、筋肉の衰えの進行を抑えることも大切です。

毎日のこのような努力こそサルコペニアを予防していきます。
改善することも当然できますが、予防するより努力が必要になるので、予防するようにしたいものです。