ヘルスケア

腸内環境の重要さについて

近年腸内研究が進み、腸内環境こそすべての健康を司っていると言っても、言い過ぎでないほど重要だということが分かってきています。
今までは腸内環境の改善と言えば、便秘解消効果という程度の意識しかありませんでした。
しかし今では体重増加の予防、生活習慣病の予防などさまざまな病気予防から、うつ病などの予防や改善にも深く関わると言われているのです。

現在の医学では腸内フローラを検査することで、今の体の状態だけでなく将来どのような病気になるかまで予想可能です。
そして腸内環境を良い状態にするには、腸内の悪玉菌と善玉菌のバランスを良い状態にしなければなりません。
中高年になると特に善玉菌を増やすことはとても重要になってくるため、今は乳酸菌サプリなども多くの中高年が利用しています。

中高年と腸内環境

中高年になると腸内環境は悪化します。
とてもシンプルな言い方ですが、腸内に存在している善玉菌であるビフィズス菌は1歳ごろまでは約99%存在していると言われていますが、成人になると約11%前後となり、60歳ではたったの約1%程度になるとも言われているのです。

そのためしっかり腸内環境を考えた、毎日の食生活がとても重要になってくるのです。
今までどおりの意識の食生活を続けていると、ビフィズス菌がどんどん減っていくため、腸内環境は悪化します。
腸内環境が悪くなることによって便秘になり、腸内環境はより悪化し、それによってより便秘がひどくなるというように、悪循環に陥ってしまうのです。

便秘をすると排泄すべきものが発酵してしまい、毒ガスや毒素がまた腸から体内に運ばれていきます。
それによって体中の細胞に毒素が回り、内臓の働きが落ち、基礎代謝も低下するのです。
それだけでなく細胞の代謝も低下し、細胞の癌化なども抑えることもできなくなります。

また腸内環境が悪くなると脂肪を燃やす菌が減り、脂肪を吸収する菌が増えてしまい肥満につながります。
腸内には免疫細胞の6割以上が存在しており、腸内環境が悪化すると免疫も低下することにもなるのです。

また中高年になると睡眠トラブルも増えてきますが、腸内には神経伝達ホルモンであるセロトニンの前駆体が6割以上存在しています。
腸内環境が悪化するとセロトニンが作れなくなり、それは睡眠ホルモンのメラトニンも作れないということにつながるのです。

腸内環境を整える食生活とは?

腸内環境を整えるためには、食物繊維をしっかり摂ることが重要になります。
日本人の野菜の平均摂取量は目標摂取量に届いておらず、厚生労働省でも注意喚起を行っているほど深刻な状況です。
そこで野菜をしっかり食べることを意識し、どうしても足りないときにはサプリなどで食物繊維を取り入れることも考えましょう。

特に白、赤、黄、緑、紫、黒、オレンジの野菜をバランスよく摂ることも意識したいものです。
また善玉菌が本当減ってしまう中高年は、善玉菌を摂取することが必要なため、発酵食品やヨーグルトなどを食べる意識も必要です。
またそれが難しいときにはサプリなどを上手に利用しましょう。

ただし腸内に善玉菌を入れても、ほとんど住み着くことはできないので、常に取り入れることを意識する必要があるのです。
そしてミトコンドリアが多く素材する玄米や五穀を取り入れ、水溶性食物繊維豊富なキノコや海藻なども意識的に取り入れましょう。